親の物忘れが増えた?」と感じたら|家族が確認したい認知症のサイン
お盆や年末年始など、久しぶりに実家へ帰省したときに、「親の物忘れが増えた気がする」と感じることがあります。
普段は電話で話していても、実際に会ってみると、以前とは少し違う様子に気づくことがあります。
ただし、物忘れがあるからといって、すぐに認知症と判断することはできません。今回は、家族が気づきたい変化と、気になったときの対応について分かりやすく解説します。
高齢になると、誰でも物忘れが増えることがあります。
例えば、「人の名前がすぐに出てこない」「何を取りに来たのか忘れてしまう」といったことは、年齢による物忘れでも起こります。
一方で、認知症では、物忘れだけではなく、日常生活に支障が出るような変化が見られることがあります。
大切なのは「物忘れがあるか」だけではなく、以前と比べて生活にどのような変化が出ているかを見ることです。
以前から多少の物忘れはあっても、最近になって同じ質問を何度も繰り返すようになった場合は、家族が気づきやすい変化のひとつです。
「さっき話したことを覚えていない」「何度説明しても初めて聞いたような反応をする」といった様子が続く場合には、生活全体の変化も合わせて確認してみましょう。
財布や鍵、眼鏡などを置いた場所が分からなくなることは誰にでもあります。
しかし、最近になって頻繁に物をなくすようになったり、置き場所を思い出せなくなったりしている場合は、以前との違いを確認してみましょう。
確認したい変化
- 同じ物を何度も購入する
- 大切な物を置いた場所が分からなくなる
- 探し物をする時間が増えた
- 家族を疑うようになった
料理や買い物など、これまで問題なくできていたことに変化がないかも確認したいポイントです。
例えば、同じ食品を何度も買う、料理の手順が分からなくなる、火を消し忘れるなど、生活上の変化が出ることがあります。
一つの出来事だけで判断するのではなく、複数の変化が重なっていないかを見ていくことが大切です。
お金の管理も、家族が変化に気づきやすい部分です。
支払いを忘れる、同じものを何度も購入する、請求書を管理できなくなるなど、以前とは違う様子がないか確認してみましょう。
ただし、お金の管理が苦手になった理由は認知症だけとは限りません。本人を責めるのではなく、状況を落ち着いて確認することが大切です。
以前は一人で買い物に行っていた親が、外出を嫌がるようになったり、近所の道で迷うようになったりした場合も注意したい変化です。
「最近は外に出なくなった」という場合、身体機能の低下や転倒への不安など、別の理由が隠れていることもあります。
認知症では、記憶力だけではなく、性格や感情、行動などに変化が見られることもあります。
以前より怒りっぽくなった、急に不安が強くなった、外出を嫌がるようになったなど、家族から見ると「以前と違う」と感じる変化があれば記録しておくとよいでしょう。
ただし、こうした変化にはさまざまな原因が考えられます。気になる場合は専門家へ相談しましょう。
昼夜逆転、睡眠時間の変化、食事時間の乱れなど、生活リズムの変化にも注目しましょう。
夜間に起きることが増えた、日中に寝ている時間が長くなったなど、以前とは違う様子が続いている場合は、本人の生活状況を確認してみることが大切です。
家族が「認知症かもしれない」と感じても、本人にいきなり「認知症じゃない?」と伝えるのは避けたほうがよい場合があります。
まずは普段の様子を確認し、いつ頃からどのような変化があったのかを整理してみましょう。
家族が記録しておくとよいこと
- いつ頃から変化が始まったか
- どのような出来事があったか
- 以前と比べて何が変わったか
- 生活に困っていることはあるか
- 本人が不安に感じていることは何か
気になる変化が続く場合は、かかりつけ医や専門医、地域包括支援センターなどに相談することができます。
認知症の症状が進んでくると、家族だけで生活を支えることが難しくなる場合があります。
その場合は、在宅介護サービスだけでなく、高齢者施設や高齢者住宅、老人ホームなどを選択肢として考えることもできます。
施設によって認知症への対応や介護体制は異なるため、「認知症でも入居できるか」だけでなく、どのような症状まで対応できるのか、夜間の見守り体制はどうなっているのかなどを確認することが大切です。
すぐに入居を決める必要はありません。まだ元気な段階で高齢者施設を見学したり、老人ホームの種類や費用を調べたりしておくことも、将来への備えになります。
物忘れだけで認知症と判断することはできません。加齢による物忘れや、ほかの病気などが原因の場合もあります。気になる変化が続く場合は、医療機関などへ相談しましょう。
「認知症の検査を受けよう」と直接伝えるのではなく、「健康診断を受けてみよう」「最近少し気になることがあるから相談してみない?」など、本人の気持ちに配慮した声かけを考えてみましょう。
認知症の方を受け入れている老人ホームや高齢者施設はあります。ただし、対応できる症状や必要な介護・医療ケアは施設によって異なります。入居前に具体的な状況を伝えて確認することが大切です。
もちろんです。すぐに入居する必要はなくても、施設の種類や費用、認知症への対応などを早めに知っておくことで、将来必要になったときに慌てずに選択できます。
久しぶりに親と会ったとき、「物忘れが増えた」「以前と少し違う」と感じることがあります。
同じことを何度も聞く、物を頻繁に探す、料理や買い物が難しくなるなど、日常生活に変化がないか確認してみましょう。
大切なのは、家族だけで認知症と決めつけないことです。
気になる変化があれば、医療機関や地域包括支援センターなどに相談し、必要に応じて介護サービスや高齢者施設についても早めに情報収集しておきましょう。
「親の物忘れが増えてきた」
「一人暮らしを続けて大丈夫か心配」
「認知症に対応できる高齢者施設を探したい」
このようなお悩みも、専門相談員にお気軽にご相談ください。

