親の施設選び、兄弟の意見が割れたときにどうしたか
兄は「最後まで自宅」、私は「早めの施設入居」
母の認知症が少しずつ進み、自宅での暮らしに不安を感じ始めた私たち家族。
一人暮らしを続ける母に対して、私は「安全な環境で過ごしてほしい」と思い、施設入居を検討し始めました。
しかし、兄は「慣れた家で最期まで暮らさせたい」と強く反対。
兄弟間で意見が真っ二つに分かれ、家族会議は何度も平行線をたどりました。
気持ちの背景に目を向けて、ぶつかりをやわらげる
話し合いを重ねる中で、私はあることに気づきました。
兄の「自宅で過ごさせたい」という気持ちは、母への深い愛情と、自分が面倒をみられなかったことへの後ろめたさから来ていたのです。
一方、私は母の安全や健康を最優先に考えて、施設という選択肢を選びました。
互いの「思い」をまず理解することで、ようやく少しずつ歩み寄ることができました。
第三者の意見で前に進めた
行き詰まりを感じた私たちは、ケアマネージャーや施設相談員に相談しました。
第三者から冷静かつ現実的な意見をもらうことで、兄も「施設が必ずしも冷たい場所ではない」と理解してくれました。
実際に見学した施設では、職員さんの温かさや、母が落ち着けそうな雰囲気に兄も安心した様子。
結果として、兄弟で納得した上で入居を決断できました。
「家族として最善を尽くした」と思える選択に
今、母は安心できる施設で穏やかに暮らしています。
兄とも、「当時はぶつかったけれど、お互い本気だったからこそ」と話せるようになりました。
親の施設選びは、正解がひとつではないからこそ難しいもの。
でも、家族で意見が違っても、歩み寄りと対話があれば、必ず「最善の選択」に近づけると信じています。

