母が施設で寂しいと言う…家族にできる“心の支え”とは?
施設に入居したお母さまから「寂しい」「帰りたい」と言われると、家族として胸が締めつけられるような気持ちになりますよね。
しかし、その“寂しさ”にはいくつかの原因があり、家族のちょっとした工夫で大きく軽減できることもあります。
この記事では、寂しさの理由・今日からできる心の支え・関わり方のコツ・家族が自分を責めないための視点を、わかりやすく丁寧にお伝えします。

1)なぜ母は「寂しい」と感じるのか?
高齢者が施設で寂しさを抱える理由には、次のような背景があります。
- 生活環境が大きく変わった不安(音・匂い・人が違う)
- 家族と過ごす時間の減少(特に夜間や休日)
- 「迷惑をかけている」と思いやすい心理
- 認知症による不安感の増幅(夕方〜夜に強く出やすい)
- 周囲の入居者との相性・生活リズムの違い
このように、お母さま個人の問題ではなく、環境変化による自然な反応であることが多いのです。
2)家族ができる“心の支え”の5つのアプローチ
① 面会の質を上げる(回数より「過ごし方」)
短時間でも良いので、落ち着いた表情でゆっくり話すだけで安心感が高まります。
「今日は来てくれてうれしい」と感じてもらえるよう、時計よりも“気持ち”を優先しましょう。
② 電話やビデオ通話を「定期的に」
突然の電話は不安を増すことも。
毎週◯曜の夕方に電話するね
と決めると、お母さまの心が落ち着きやすくなります。
③ 写真・思い出の品を部屋に飾る
家族写真、孫の絵、昔旅行で買った置き物など、
“自分の歴史”を感じられるものは心を温かくしてくれます。
④ 施設スタッフに「寂しがるタイミング」を共有
夕方・夜・週末など、寂しさが強まる時間帯を職員へ伝えておくと、
その時間に声かけを強めるなどのサポートが受けやすくなります。
⑤ 家族自身が“罪悪感”を抱えすぎない
家族が落ち込むと、表情や声のトーンからお母さまに伝わりやすくなります。
施設を選んだのは、“安全に暮らしてほしい”という前向きな決断です。
「私はよくやっている」と自分をねぎらうことも大切です。
3)お母さまが安心しやすくなる“声かけ例”
- 「いつも気にしているよ。会いに来られてうれしいよ。」
- 「ここはスタッフさんが優しいから安心してね。」
- 「無理しないで、困ったらすぐ言ってね。」
- 「また◯日に来るから、その時一緒にお茶しようね。」
“次の予定”を伝えるとお母さまの心が落ち着きやすくなります。
4)施設での生活をより良くする工夫
お母さまが快適に過ごすために、次のような工夫が効果的です。
- 部屋の明るさ・温度の調整(暗さは不安を強めやすい)
- 使い慣れた毛布やクッションの持ち込み
- 趣味活動(塗り絵・音楽・簡単な体操)を一緒に相談
- スタッフとの相性チェック(合うスタッフがいると安心感が大きく増す)
5)“帰りたい”と言われたときの対処法
「家に帰りたい」と言われると、どう返すべきか迷いますよね。
ここでは気持ちを否定せずに対応する例を紹介します。
◎ 良い返し方の例
- 「家のことが気になるよね。でも今は体を休めるのが大事だよ。」
- 「帰りたい気持ち、わかるよ。少し落ち着いたらまた相談しようね。」
◎ 避けたい返し方
- 「帰れないよ!」「無理だよ!」と強く否定する
- 「前にも言ったでしょ」と叱ったり責めたりする
ポイントは、気持ちを否定せずに受け止めること。
それだけでお母さまの心は大きく落ち着きます。
6)家族が「苦しくなった時」に読んでほしいこと
大切な家族を施設に預ける決断は、簡単なものではありません。
しかし、24時間スタッフが見守る環境は、
「母の安全と健康」を第一に考えた結果の選択です。
あなたが“優しい家族”であることは、
お母さまが寂しいと感じた時に最初に思い浮かべる存在があなたである
という事実だけでも証明されています。
どうか、ご自身を責めず、心を少し軽くしてお過ごしください。
施設選びや見直しを考えている方へ
「もっと母に合う施設はないか…」
「今より落ち着ける環境があるなら知りたい」
そんな時は、専門の相談サービスを頼るのも一つの方法です。

