認知症ケア 「できない」ではなく「一緒にやる」介護

# 認知症ケア 「できない」ではなく「一緒にやる」介護

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> 🌿 **この記事は、認知症のご家族を支える中で、
> 「できなくなっていく姿」に戸惑っている方へ向けて書いています。**
> 介護が少しラクになる、見方のヒントをお伝えします。

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## 「もうできないんだ」と感じてしまう瞬間

認知症の介護では、
これまで当たり前にできていたことが、
少しずつ難しくなっていきます。

* 服をうまく着られない
* 段取りが分からなくなる
* 同じことを何度も聞く

そのたびに、
「もう無理なのかな」
「できないことが増えていく」

そんな気持ちになるのは自然なことです。

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## 🌿 「できない」と決めつけると、苦しくなる

「もうできないから、代わりにやる」

一見、やさしい対応に思えるかもしれません。
ですが、認知症の方にとっては、

* 自分でやろうとした気持ちを止められる
* 役割を失ったように感じる
* 失敗への不安が強くなる

そんな思いにつながることがあります。

**できないと決めることが、
本人と介護する側、両方を苦しめてしまうこともあるのです。**

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## 「一緒にやる」は、能力を引き出す関わり方

認知症ケアで大切にしたい視点のひとつが、
「一緒にやる」という関わり方です。

* 横に並んで動作を示す
* 最初の一歩だけ手伝う
* 声をかけながら進める

すべてを任せる必要はありません。
すべてを代わる必要もありません。

> 🌿 **「一人でやらせる」でも
> 「全部やってあげる」でもなく、
> 「一緒にやる」という中間の選択肢があります。**

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## 小さな「できた」が、自信につながる

たとえ時間がかかっても、
途中で手が止まっても、

* ボタンを一つ留められた
* 食器を一枚運べた
* 声かけで次の動作に進めた

それは立派な「できた」です。

認知症の方は、
自分がうまくできているかどうかを、
周囲の表情や声のトーンから感じ取っています。

「できたね」「助かったよ」
その一言が、次の意欲につながります。

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## 介護する側も「完璧」を目指さなくていい

「時間がなくて、待てない」
「つい先に手が出てしまう」

そんな日があっても、
自分を責める必要はありません。

介護は、毎日が同じ条件ではありません。
体調や気分、周囲の環境によって、
関わり方が変わるのは当然です。

**できる日に、できる形で。
それで十分です。**

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## 認知症ケアは、ひとりで抱え込まないで

「一緒にやる」介護は、
とても大切で、同時にエネルギーも使います。

* この関わり方で合っているのか
* 今後、どこまで自宅で見られるのか
* 施設という選択肢はいつ考えるべきか

悩みが出てくるのは、自然な流れです。

認知症の方の状態や性格によって、
合う環境・合う支援は変わります。

> 🌿 **認知症の方の入居・対応が可能な施設も含め、
> 状況に合わせた選択肢を知ることは、
> 介護を続けるための大切な準備です。**

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## 🌿 ひとりで抱え込まなくて大丈夫です

* 「この関わり方でいいのか不安」
* 「少し先のことを考えておきたい」
* 「施設の話を聞くだけでもしてみたい」

そんな段階でも、相談して問題ありません。

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「できない」ではなく、
「一緒にやる」。

その視点は、
認知症の方の力を守り、
介護するあなた自身の心も守ってくれます。