認知症の症状で介護が大変になる前に知っておきたいこと
認知症の介護は、ある日突然始まるものではありません。
最初は「少し物忘れが増えたかな?」という程度でも、少しずつ症状が進行し、ご家族の負担が大きくなっていくことがあります。
介護が本当に大変になる前に認知症の症状について理解しておくことで、慌てずに対応しやすくなります。
今回は、認知症の症状と介護負担が増えるポイント、そして早めに準備しておきたいことについて解説します。
認知症の症状は段階的に進行する
認知症は脳の病気によって認知機能が低下し、日常生活に支障が出る状態です。
症状の進み方には個人差がありますが、多くの場合はゆっくりと進行します。
初期の段階では次のような症状が見られます。
- 同じ話を何度もする
- 約束を忘れる
- 物を置いた場所を頻繁に忘れる
- 買い物で同じ物を何度も買う
- 以前より意欲が低下する
この時期は本人も周囲も「年齢のせいかな」と考えやすく、見過ごされることが少なくありません。
介護負担が大きくなりやすい症状
認知症の介護が大変になるのは、単なる物忘れだけではありません。
日常生活に支障が出始めると、ご家族の見守りや介助が必要になる場面が増えていきます。
服薬管理ができなくなる
薬を飲んだことを忘れたり、何度も飲んでしまったりすることがあります。
持病がある方の場合、健康状態に大きな影響を与えることもあります。
金銭管理が難しくなる
お金の計算ができなくなったり、不要な契約をしてしまったりすることがあります。
高齢者を狙った悪質商法の被害に遭うケースも少なくありません。
徘徊(はいかい)
自宅にいるのに「家に帰る」と言って外出してしまうことがあります。
道に迷ったり、事故に巻き込まれたりする危険もあるため、ご家族の負担は大きくなります。
昼夜逆転
夜中に活動し始めたり、眠れなくなったりすることで、ご家族も十分な睡眠が取れなくなることがあります。
被害妄想や物盗られ妄想
「財布を盗まれた」
「通帳を隠された」
など、身近な家族を疑ってしまう症状が現れることがあります。
介護するご家族の精神的負担が大きくなりやすい症状の一つです。
家族がやってしまいがちなNG対応
認知症の方とのやり取りでは、つい感情的になってしまうことがあります。
しかし次のような対応は逆効果になることがあります。
- 何度も叱る
- 強く否定する
- 間違いを責める
- 子ども扱いする
本人は不安や混乱を抱えていることが多いため、まずは気持ちに寄り添うことが大切です。
正そうとするよりも安心感を与えることを意識しましょう。
介護が限界になる前に準備しておきたいこと
認知症介護は長期間に及ぶこともあります。
ご家族だけで抱え込むと、心身ともに疲れ切ってしまうことがあります。
そのため、早い段階から次のような準備をしておくことがおすすめです。
- 地域包括支援センターへ相談する
- 介護保険サービスを利用する
- デイサービスを活用する
- ケアマネジャーと連携する
- 老人ホームの情報収集を始める
「まだ早い」と思っていても、事前に情報を集めておくことで、いざという時に慌てずに対応できます。
認知症の方の入居・対応が可能な老人ホームもある
認知症の症状が進行すると、ご家族だけで24時間見守ることが難しくなる場合があります。
現在は認知症ケアに力を入れている老人ホームも多く、専門的な支援を受けながら生活できる環境が整っています。
認知症の方の入居・対応が可能な施設では、
- 24時間の見守り体制
- 服薬管理
- 認知症ケアの専門スタッフによる支援
- レクリエーションや生活リハビリ
などを受けられる場合があります。
介護するご家族の負担軽減につながる選択肢の一つです。
まとめ
認知症の症状は物忘れから始まることが多いですが、進行すると服薬管理や金銭管理、徘徊、妄想などが現れ、ご家族の介護負担が大きくなることがあります。
介護が本当に大変になる前に症状について理解し、早めに相談先や利用できるサービスを知っておくことが大切です。
ご本人だけでなく、ご家族の生活や健康を守るためにも、一人で抱え込まず周囲のサポートを活用していきましょう。
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