認知症の親に怒鳴ってしまった私を救った専門家の言葉
認知症の親に対して、つい怒鳴ってしまった——。
そんな経験を持つ方は、決して少なくありません。
私もその一人でした。
怒鳴ってしまった日のこと
母が認知症の症状で、同じ話を何度も繰り返すようになったころ。
私は「またその話?」「さっきも言ったでしょ」と、つい強い口調で言ってしまいました。
母はショックを受けたような顔をして、黙ってしまいました。
そのとき感じたのは「自己嫌悪」でした。
「優しく接したい」と思っていたのに、現実は全く逆。
心が折れそうになったとき、介護相談員の方に話を聞いてもらいました。
専門家の言葉に救われた瞬間
相談員の方が静かに言いました。
「怒ってしまうのは、あなたが“真剣に向き合っている”証拠ですよ。」
その言葉に、涙が出ました。
「優しくできない自分」を責め続けていたけれど、
本当は「母を大切にしたい」という思いがあるからこそ、
感情が溢れてしまっていたのだと気づいたのです。
怒りの裏にある“悲しみ”に気づく
認知症介護で怒りを感じるとき、その奥には「悲しみ」や「無力感」があることが多いそうです。
かつての親を失っていくような寂しさ、どうにもできない現実への苦しさ。
それが“怒り”という形で表に出てしまうのです。
そう理解できたことで、私は少しずつ変わりました。
母が同じ話をしても、「そうだったね」「覚えてるよ」と答えられるようになり、
自分の気持ちも楽になっていきました。
完璧じゃなくていい、「寄り添う介護」へ
介護に正解はありません。
どんなに優しい人でも、時には怒ってしまうことがあります。
でも大切なのは、「次にどう向き合うか」です。
自分を責めすぎず、時には専門家や介護施設に頼ることも一つの選択。
あなたの心が壊れてしまっては、本末転倒です。
まとめ:
・怒ってしまうのは“真剣に向き合っている”証拠
・怒りの裏には「悲しみ」や「無力感」がある
・完璧を目指さず、「寄り添う介護」を心がけよう
・怒ってしまうのは“真剣に向き合っている”証拠
・怒りの裏には「悲しみ」や「無力感」がある
・完璧を目指さず、「寄り添う介護」を心がけよう

