認知症の困った行動④「誰かがいる」と感じる不安の正体

「あそこに人がいる」
「誰かが見ている気がする」

実際には誰もいないのに、そう訴える――。
このような言動に、驚いたり不安になったことはありませんか?

認知症の方に見られるこの症状は、
幻覚や思い込みによるものであることが多く、
本人にとっては現実と同じくらいリアルに感じられています。

この記事でわかること
・なぜ「誰かがいる」と感じるのか
・やってはいけない対応
・安心につながる関わり方

なぜ「誰かがいる」と感じてしまうのか

① 幻視(げんし)が起きている

実際には存在しない人や物が見える症状です。
特にレビー小体型認知症で見られやすいとされています。

② 不安や孤独感が強い

心の不安が、「誰かいる」という感覚として現れることがあります。

③ 光や影の見間違い

カーテンや家具の影が人の形に見えてしまうこともあります。

ポイント
本人にとっては「見えている・感じている」ため、
否定しても消えるものではありません

やってはいけないNG対応

  • 「そんな人いない」と強く否定する
  • 「気のせい」と片付ける
  • 怖がっているのに放置する

これらは、恐怖や不安をさらに強めてしまいます。

安心につながる対応のコツ

① まずは気持ちを受け止める

「怖かったね」「びっくりしたね」と共感することが大切です。

② 一緒に確認する

「一緒に見てみようか」と声をかけ、安心を共有します。

③ 環境を明るく整える

照明をつける、影を減らすことで見間違いを防げます。

④ 安心できる存在を近くに

人の気配があることで、不安が和らぐことがあります。

大切な視点
「見えている世界」を否定するのではなく、
安心できる現実へ導くことが重要です

症状が強くなるときの注意点

幻覚や不安が強くなると、
次のような行動につながることもあります。

・誰かから逃げようとする
・夜間に不安が強まる
・睡眠が取れなくなる

こうした状態が続く場合は、
専門的なケアや環境調整が必要なサインです。

認知症ケアに慣れた環境では、
こうした症状にも落ち着いて対応できるため、
本人の安心感が大きく変わることがあります。

まとめ

「誰かがいる」と感じるのは、
脳の変化による自然な症状です。

大切なのは、否定することではなく、
不安や恐怖をやわらげること

そして、ご家族だけで抱え込まず、
安心できる環境づくりを考えることも大切です。


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