認知症の困った行動②「財布がない」と繰り返すときの接し方
「財布がない」「さっきまであったのに…」
何度も繰り返されるこの言葉に、戸惑いや疲れを感じていませんか?
実はこの行動も、認知症の方によく見られる症状のひとつです。
同じやり取りが続くと、つい「また?」と思ってしまいがちですが、
その裏には本人なりの不安が隠れています。
・なぜ「財布がない」と繰り返すのか
・ついやってしまいがちなNG対応
・安心につながる関わり方
なぜ「財布がない」と何度も言うのか
① 記憶が保てないため
財布を見つけたこと自体を忘れてしまい、
「ない」という状態だけが繰り返されます。
② 不安を確認するため
財布=大切なものという認識があるため、
何度も確認することで安心しようとしています。
③ 「なくなる恐怖」が強い
認知症になると、日常の小さな変化も大きな不安に感じやすくなります。
繰り返しているのではなく、
毎回「初めての不安」を感じています
やってはいけないNG対応
- 「さっき見つけたでしょ」と言う
- 「何回言えばわかるの?」と責める
- 無視してしまう
これらは、本人の不安を強め、
さらに繰り返しが増える原因になります。
安心につながる接し方
① 毎回「初めて」と思って対応する
大変ですが、その都度やさしく対応することが安心につながります。
② 一緒に探す
「一緒に探そうか」と声をかけ、行動を共にすることで不安が和らぎます。
③ 見つかりやすい環境をつくる
財布の定位置を決める、目につく場所に置くなどの工夫が有効です。
④ 代替品を用意する
普段使わない財布を用意することで、安心材料になる場合もあります。
「理解させる」よりも、
不安を減らすことが優先です
繰り返しがつらくなってきたら
同じやり取りが続くことで、
介護する側のストレスは少しずつ蓄積していきます。
・気持ちに余裕がなくなる
・イライラしてしまう
・自己嫌悪に陥る
こうした状態は、無理をしているサインです。
認知症ケアに慣れた環境では、
こうした繰り返しにも専門的に対応できるため、
ご本人もご家族も落ち着いて過ごせるケースがあります。
まとめ
「財布がない」と繰り返す行動は、
記憶の問題だけでなく、不安の表れでもあります。
その不安に寄り添うことが、
結果的に行動の落ち着きにつながります。
そして、介護する側が疲れ切ってしまう前に、
環境を見直すことも大切な選択です。
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