認知症の介護者の体験談「認知症でも笑顔は忘れない」

 

認知症を抱える家族との関わりの中で、介護者として感じた愛情や成長、そして時に癒しをテーマにしています。

 

状況: 母は認知症の進行と共に、表情が乏しくなっていました。以前はよく笑っていた母が、最近はほとんど笑顔を見せないことに心が痛みました。そんなある日、私は母に好きだった歌を歌ってみることにしました。

 

体験談: 母が若い頃から歌っていた歌を、私が歌い始めた瞬間、母の目が輝きました。そして、思わず微笑んでくれたのです。記憶が薄れている中でも、音楽や昔好きだったことは母にとって心地よい刺激だったのでしょう。その笑顔を見たとき、私も自然に涙が溢れました。

 

教訓: 笑顔や感情の表現は、記憶や言葉を超えた大切なものだと再認識しました。認知症の患者でも、心の中にある喜びや安心感を引き出すことができると感じ、音楽や昔の思い出を共有することがいかに重要かを学びました。