褥瘡・床ずれはどのような状態になりますか?

 

褥瘡(じょくそう)または床ずれとは、主に圧迫や摩擦、湿気などによって皮膚やその下の組織が損傷を受ける状態です。具体的には以下のような特徴があります:

  1. 皮膚の損傷: 圧力や摩擦によって皮膚の血流が阻害され、その結果、皮膚組織に酸素や栄養が供給されなくなります。これによって皮膚が壊死(壊れてしまう)することがあります。
  2. 患部の特徴: 床ずれは通常、骨が近い部位や体圧がかかりやすい部分(かかと、尾骨、腰、肘など)に見られます。初期段階では皮膚が赤くなったり、炎症を起こしたりします。進行すると皮膚が潰れたり、潰瘍(ただれ)ができたりします。
  3. 分類: 床ずれはステージによって分類され、ステージが進むほど深刻な損傷となります。ステージ1では皮膚が赤くなりますが、ステージ4では皮膚が完全に潰れ、筋肉や骨が見えることがあります。
  4. リスク要因: 高齢者や寝たきりの人、長時間ベッドや車椅子に拘束されている人、血行が悪い人、栄養不良の人などが床ずれのリスクが高いです。また、適切な体位交換や皮膚のケアが行われない場合もリスクが増します。

床ずれは重篤な合併症を引き起こすことがあり、早期に予防や適切なケアが必要です。特に高齢者や寝たきりの方のケアには注意が必要であり、定期的な皮膚の観察や体位変換、適切な対策を行うことが大切です。